シェフねこ通信

第4回「こしらの集い」〜立川こしら独演会〜

こしら、心を入れ替える?? &落語会はしご



猫様  大好物の「こしらの集い」。今月もあれこれ余計なことを書こうと思っていたら、このところ不調だったPCの電源が「ブチっ」という音とともにいきなりダウン。マニュアルを引っ張り出してきて、いろいろやってみても電源が入らない。以前に別のメーカーのPCがダウンしたとき、バッテリーを入れ直して生き返らせたのを思い出し、同じように入れ直してみると、電源が入って何とか起動に成功。

 バッテリーの入れ直し、実は禁じ手らしく、前のメーカーのマニュアルには「回復するかもしれないがお勧めできない。できればそのまま修理に出しな。何かあっても知らないよ」みたいなことが書いてある。確かに、その後しばらくして「何か」あり、そのPCは四角い置物となったのでした。

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●重なる不幸!!● 
 PCは命拾いしたものの、相変わらず調子が悪く、気落ちしているところへ、ベランダからクワガタと見間違えそうな巨大ゴキブリが侵入。なぜかガサゴソ音を立てない忍者のようなゴキでしたが、とにかく大きいから目立つのなんの。
 ゴキブリ用強力殺虫スプレーを至近距離から噴射しても、全く弱る気配なし。殺虫剤でズブズブになっても超高速で隣室へと疾走を続ける巨大ゴキ。写真を撮って皆に写メしまくりたかったけど、さすがに携帯を手にとる余裕はなかった。残念。

 例年、ややうらぶれ気味の商店街のはずれにある我が家の周辺では、さわやかな初夏の訪れとともに巨大ゴキブリが出現。盛夏には飲食店の前をブーンと音を立てて低空飛行します。その昔、この地に越してきて最初に見たときは一瞬、大きなセミ!と本気で思ったものです。

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●こしらさん、真打へ着々!?●
 
 そんなわけで、PCブチ切れと巨大ゴキの侵入におびえながら書く「こしらの集い」第4回編。今回はサンプル配布も高座での商品紹介もなし。なければないで、それも寂しい。
 古物商の資格は本当に取ったらしく、次回から8掛けで商品券やクオカードでの木戸銭支払いもOKだそうな。8掛けで使うくらいならコンビニやデパ地下で全額分使うど。

 落語の演目は船つながりの「巌流島」と「船徳」。テンポよく、活きがよく、メリハリがあって、一段と上々の仕上がり。目立ったオリジナルの演出はなく、おおむね古典の展開どおりだったけど、フルバージョンの船徳も途中で飽きることなく楽しめた。ご隠居さんや親方は顔色がくすんで、顔も一回り小さく、下っ端の若い船頭や若だんなは肌がつやつやしている(ように見えた)。

 こしらさんの古典落語は江戸時代をリアルに再現するというより、現代の人が江戸時代に来ちゃったので、「郷に入れば〜」で武士になったり、船頭になったりして暮らしている感じ。それなのに、ウソっぽくならないところがすごい。

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つくし姉さん  三題噺が絶好調!

 翌日はご近所で三遊亭金兵衛さんの定例会。1席目は「三人旅」の品川を発つところから鶴屋のサゲまで、マクラも含めて1時間半の超ロングバージョン。前半の馬子とのやりとりは高座にかかることが極めて少ないレアネタだそうで、落語通のお客さんも「ナマで聴くのは初めてかな」。
 仲入りをはさんで「祇園祭」。残念だったのは落語の間もずっと大きな声でしゃべっているご家族連れがいて、演者も客も集中力を欠く場面が多かったこと。関係者のお知り合いだったようだけど、こういうところが地域寄席の難しさでしょうか。
 もっとも「祇園祭」は、傍若無人なおしゃべりも全く気にならないほど噺に聴き入ってしまいました。さすが金兵衛さん、いつも安定感抜群で、安心して噺の世界に入っていけます。

 金兵衛さんの会の後は、落語会をはしごするお客さんと池袋までご一緒し、日本橋の「たんす屋寄席」へ。馬るこさん、菊六さん、つくしさん、たけ平さんと、持ち味の違う旬な若手4人が楽しめる贅沢な寄席です。顔付けは馬桜師匠がなさっているんですね。前座はぽっぽちゃんで、「転失気」の小僧さんがかわいかったなあ。
 初めて高座を拝見する川柳つくしさんは三題噺。この日のお題は「インフルエンザ」「草なぎ君」「日本橋」でした。大ハズレのときもあると聞いていましたが、この日はサゲも見事に決まって大成功。はしごした甲斐がありました。

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●馬るこさん、浜離宮でもド派手な登場●
 
 練馬のケーブルTVで、3月に行われた「朝日いつかは名人会」の録画(前編)を観ました。馬るこさん、ド派手な登場で、客席に紙テープを仕込む力の入れよう。小学生のころ、テレビでよく観ていた先代林家三平師匠を思い出しました。今は一部のコアな落語ファンの方々から、こっち系の芸風は親の仇みたいな扱いを受けていますが、ガキのころを思い返すと、こういう芸風の噺家さんがいっぱいテレビに出ていて、当時の子供たちは何げに落語というものに馴染んでいったものでした。
 新作だけでなく、古典の実力もレベルが高い馬るこさん、「大店の犬」で楽しませてくれました。
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